確約書問題とは?

誰が何を確約したの?

伊東市の小野達也市長は市が訴えられている裁判が継続中にもかかわらず,市を訴えている事業者と独断で会い,市が裁判で負けた場合の市の対応を記した文書に自ら署名して事業者に渡していました。この裁判は,伊豆高原のメガソーラー建設のために建設事業者が申請した八幡野川の河川占用を市が不許可にしたことを不当として,事業者がおこしたものです。詳しくは伊豆高原メガソーラー訴訟を支援する会のホームページをご覧ください。

この裁判は2020年5月の一審静岡地裁で敗訴した市が控訴し,2021年4月21日の東京高裁判決では,市長の裁量権や規制条例の適用についての市の主張がほぼ認められました。しかし市長はこの判決が出る前の2021年2月9日に,「控訴が棄却された場合,河川占用申請を許可する」など3項目を記した確約書を事業者に渡していたのです。

このことが6月24日に明るみに出てからは「独断で『賠償軽減』」(6月29日),「八幡野区長『強い憤り』」(6月30日),「市議会全協『責任』に市長答えず」(7月1日)と,地域紙の見出しも踊りました。 

これが情報公開請求により明らかになった文書です。

なにが問題なの?

非常識です。裁判中に被告が代理人を介さずに原告に直接会って,判決後の対応を約束するというのは非常識で,きわめて軽率な行為です。市の代理人である顧問弁護士の弁護活動にも支障をきたします。

信義にもとります。小野市長はメガソーラー建設について「住民同意が得られないのであれば反対」という公約を掲げて2017年に初当選しました。市議会も2019年6月の市議会で全会一致の建設反対決議をあげています。そのために市は一審敗訴後に控訴して市の正当性を主張してきたわけです。地元をはじめとした市民はそうした市長と市を信頼して応援してきました。そのさなかに市長が裏取引ともいえることをしていたのですから,市民には驚きであり,裏切られた思いを持たざるを得ません。

ルール無視の独断です。市の文書発行には当然ルールがあり,役職員が勝手に作れるものではありません。この確約書は,部外者の建設事業者が提出した文書に市長が署名するという極めて異例のものです。その作成過程では市の関係責任者の決済を全く受けていません。これでは市長がルールを無視して独断で発行したと言わざるを得ません。このようなことがまかり通れば,市政は混乱し立ち行かなくなります。

なぜ質問状を出したの?

 市政トップの市長が独断でこのようなことを行える市政運営は問題です。再発防止のためには原因と問題点を明らかにして,再発を防ぐ手立てを講じる必要があります。また問題の当事者は応分の責任を取るべきです。市政をチェックする立場の市議会は,全員協議会や一般質問でこの問題に取り組んできましたが,まだ納得のいく問題解明がなされているとは思えません。一方,市の政治倫理審査会は市長の要請を受けてこの問題の非公開審査中で,その審査報告は2021年12月頃に公開される見込みです。

私たちはこの審査が有意義に行われることを期待していますが,並行して市民自身でこの問題を掘り下げて議論することも重要と考えました。そしてその第一歩として,当事者である市長に直接事実確認と自らの行動についての考えを聞くことにしました。また,市会議員一人ひとりの意見を聞くことにしました。

市長と市議への質問と回答はすべてこのホームページで公開しています。回答いただいた市長と市議の方々にはこの場を借りて感謝いたします。

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